今回の記事は私がブラック企業時代に得たことをお話します。
勘違いして欲しくないので最初に断っておくとブラック企業で働くとこんないいことがあるとか、そういうものではありません。ブラック企業がなくなることに越したことはありませんし、長く勤めるのもおススメできません。
しかし、ブラック企業がなくならないのも事実で勤めることになる人も多いです。なので、ブラック企業に勤めたから絶望するのではなく、少しでも前向きにそして早く脱出できるヒントをこの記事で見つけていただければと思います。
前提条件 : 私が勤めたブラック企業
ブラック企業の定義はあいまいです。人によって居心地の良い場所が違うようにブラック企業と感じるラインも異なります。今回は私が勤めていたブラック企業の基準をもとにお話ししたいと思います。
私よりももっとブラックな環境で働いている方もいらっしゃると思いますが、私が勤めていたブラック企業はこのような感じでした。
ブラック企業で学んだことその1: 先輩、上司の言うことはとりあえず聞いておく
会社に入るとまず、先輩や上司から業務についての教育を受けます。場合によっては新人教育を実施している企業も多いことでしょう。
確かに業務の基礎知識などを学ぶことは大事なことです。しかし、上司や先輩も自分の仕事があるため付きっ切りという訳ではありません。
時には自分で考えて行動しなくてはいけない場面もあります。しかし、ここで自分の判断で行動をすると失敗することが多いです。
自分の判断で行動をすると『正しい行動』と思ったことが会社の中では『間違った行動』につながってしまうことが良くあります。
上司や先輩からすると下っ端は『都合の良い存在』でいて欲しいのです。
反論の意見をする人材、自分が思っていた内容と違う行動をする人材は『扱いにくい存在』となってしまい、評価が落ちてしまいます。
企業で働くということを選択した時点で個性は外側に出さず、歯車として生きるのが会社という環境で過ごすのには都合が良いのです。
ただし、ここで何も考えずにただ言いなりになっていては命令されたことを従順に実行するロボットと変わりません。『都合の良い存在』を演じながらも自分の意見を持ちながら仕事をすることを意識しましょう。
自分の意見を持って行動をすることで、間違いに気づくこともできますし、唐突に意見を求められても柔軟に発言をすることができます。
上司や先輩も会社の歯車という点は変わりませんし、人間なので失敗もします。なのにブラック企業の体質が強いと上司、先輩は絶対に正しいという雰囲気があるのでとりあえず従って起き、自分に被害が出ないように立ち回ると仕事が上手く行きます。
ブラック企業で学んだことその2 : 業務を最適化することを覚える
ブラック企業には繰り返しの業務、無駄な作業などが平気であります。
承認を得るための上司のハンコリレー、データをエクセルに貼り付けてメールを出す作業、同じような構成を作るパラメータシート作成などなど。
私はこれらの業務を『仕事をしている雰囲気を出すための仕事』と呼んでいました。
一か月も行えば、どこが無駄かを把握して、自分の担当部分は極力無駄のないように処理する方法を覚えてしまいます。業務自体は会社のルールで決まっているものなので変えるのは難しいですが、結果が同じならば方法が関係がないと気づいてしまったのです。
上司のハンコリレーは承認が必要な人に一括送信して全員からの返信を待つ、データをエクセルに貼り付ける作業はマクロを利用して自動化、パラメータシートもテンプレート化して変更する値だけを記入。
適切に処理をするだけで作業効率はグッと上がります。
あとは適切な処理をいかに他の人に知られずに隠すかが大事です。
困ったことにこれらの最適化を他の人に知られると別の仕事を割り当てられて業務がドンドン集中してきます。更に悪いことに業務の効率化に成功したとしてもブラック企業では評価の対象にならず、給料も変わりません。
給料が変わらないのであれば業務を効率化して、空いた時間を自分のスキルアップなどに使った方がまだマシです。
以下の記事で自動化に関する手順についても説明しています
ブラック企業で学んだことその3 : サボることの大切さ
ブラック企業に勤めていると常に何かしらの仕事をしている状況が続きます。
余裕がない状況で次から次に仕事が舞い込んでくるので休まる時がありません。
しかし、余裕を作り出すことは可能です。それは仕事をしているフリです。
私が良く行っていた方法は、次に必要になりそうな資料の作成、新製品のマニュアルを読み込み、テスト方法の検討などです。どれも緊急度は低いですが必要そうな仕事のように見えるので仕事を頼みづらくさせる効果がありました。しかし、すぐに必要になることはないので、障害などの急を要する作業が入った場合にはすぐに対応に移ることが可能です。
普段は緊急度の低い仕事をしながら、仕事をしているフリをし、緊急時には即座に対応できる状況を作ることで精神的な余裕を作り出します。
精神的余裕がないと注意が散漫になってしまい、ミスがミスを呼んでしまい、大事故につながることになることもあります。ブラック企業が大事故を起こす要因は精神的余裕がないことが一番の原因だと私は思います。
さいごに
最初にも申し上げましたが、ブラック企業にはなるべく入らないことをオススメします。
長時間労働、少ない賃金、良く分からない風習など様々なことで心身が疲弊していきます。
しかし、ブラック企業に入ったからこそできる経験もあるので、もし入ってしまった場合はうまく立ち回って早めに脱出しましょう。